【第6回ワーク・ライフ・バランス大賞 優秀賞受賞】
株式会社JR東日本リテールネット 取締役総務部長
木村 法雄
1966年生まれ。1989年早稲田大学法学部卒業。同年東日本旅客鉄道鞄社。人事部課長、横浜支社総務部人事課長、八王子支社総務部長を経て、2012年6月より鰍iR東日本リテールネットに出向。
交剣知愛
ワーク・ライフ・バランスとは、和訳すれば、働くことと暮らすことの両立ということであろう。当社においても育児や介護に関する様々な制度を制定するなど、支援の一助となるように取り組んできた。しかし、それを実際に活用するのは、十人十色。人それぞれで事情は異なるし、直接は制度を利用していない場合でも、当然、オンとオフのメリハリが大事である。
それでは、私自身はどのようにメリハリをつけているのか。それは剣道である。前職の際に剣道部長を仰せつかったのをきっかけに、25年ぶりに稽古を再開することとなり、現在も縁あって剣道部長を務めている(といってもほとんどの部員が自分より高段者)。
剣道の世界に「交剣知愛」という言葉がある。試合や稽古で剣を交えた相手にもう一度剣を交えたいと思ってもらえるような剣道をしなさい、つまり、剣を通じて互いを理解しあい、人間的な向上を図りなさいという意味であるが、ビジネスにも通じるものがあると思う。勤務時間は集中し、終わったら、それぞれの事情に理解を示す。そのような姿勢が職場の中で広まってくれば、もっと働きやすくなってくる。
仕事では、仲間とともに課題から逃げずに取り組み、仕事後は剣道で汗を流し、そして、稽古後のビール。これが私のワーク・ライフ・バランスである。